剛研 【新】#2000のレビュー
今回は、ナニワ研磨工業の剛研 【新】#2000のレビューをしていこうと思います。
写真はこんな感じ↑。
別の【新】のページでも記載してありますが、ナニワ研磨工業の【新】シリーズは、刃の黒幕のライバル砥石なので、とても性能は良いです。
一般家庭で#2000あたりを持っているのであれば、それ以上の番手の砥石はあまり必要性を感じません。
なぜなら、十分な切れ味が#2000で手に入るからです。
僕も研ぎ教室では、「#2000まででいいですよ。それ以上の砥石はお好みで」と説明しています。
ちなみに、【新】シリーズは、刃の黒幕と違い、結構水を吸います。
↓が砥石表面に水を張った状態です。(ピントが合ってなくてすみません、、、)
そして、↓がその後20~30秒くらいたった後の写真です。
どうです?吸収して表面が乾いていくのがわかるかと思います。
なので、刃の黒幕よりは水を吸収させてから使用する必要があります。ただ、水を吸収させるのにそんなに時間はかかりません。っというか僕は、砥石を水に漬け込まず最初に水を大量に表面にかけてそのまま研ぎます。こまめに水をかけてやる程度で十分かと。
では、柳刃包丁から見ていきましょう。
↑が#2000で研ぐ前の写真です。(#1000の研ぎ傷です。)
↓が#2000で研いだ後の写真です。
研いでみて気付いたことは、#1000より研いだ部分が霞んだ(曇った)ことです。確かに砥グソがまぁまぁ出たので、霞むのはわかるのですが、さらに意外なことは、↓のように刃金部分がそこまで光らなかったことです。
もちろん、刃金を光らせることを意識した研ぎなので、多少は光っていますが、#1000の時よりも光っていないです。
#1000の砥石で研いだ傷が消せているのか、イマイチ判断がつかないですね(゚Д゚;)
ステンレス包丁も見てみましょう。
↑が#2000で研ぐ前の写真です。(#1000の研ぎ傷です。)
↓が#2000で研いだ後の写真です。
写真ではわかりずらいですが、少しだけ研いだ面が曇りました。
柳刃包丁でも同じようなことになったので、予想通りではありますが、、、意外ですね(*´з`)
まぁ光ろうと、曇ろうと研ぎ傷をしっかり消せていけば問題はありません。
続いて鋼の三徳包丁いきましょう。
↑が#2000で研ぐ前の写真です。(#1000の研ぎ傷です。)
↓が#2000で研いだ後の写真です。
鋼の三徳包丁はあまり違いが出ていないように見えますが、若干#2000の方が光り方にムラがあります。
写真を撮り忘れましたが、黒~い砥グソは結構出ます。
なので、そのまま研いでいるとヌルヌルしてくるでしょうね。それが良いか悪いかは人それぞれです(”ω”)ノ
それと、今回の【新】#2000は、結構メインで使っていた時期もあるので、他の砥石との組み合わせも色々行いました。
例えば#220の荒砥の後に、この#2000の砥石を使ったことが多々あるのですが、顕微鏡で見る限りある程度研ぎ傷は消せていたので、それくらい番手が飛んでも特に大きな問題はないということになりますね。
もちろん、完璧な鏡面を目指すのであれば#220と#2000の間にもう二つくらい砥石を挟んだ方がいいと思いますが、普通の研ぎであれば荒砥から一気に#2000に飛んでも問題ありません。
まとめ
砥グソがそれなりに出てくるので、目が詰まって滑ることもなく研げて行ける。サラサラとツルツルの間くらいの研ぎ感。
切れ味は、一般家庭であれば十分と感じるくらいの切れ味が出せる。
砥グソがそれなりに出てくるが、密度が濃いのかそれほど減りやすくもない。
神経質な人でなければ、荒砥の傷はこの#2000でも十分消せる。
前の記事へ
次の記事へ