剛研【新】#10000のレビュー
今回は、ナニワ研磨工業の剛研【新】の#10000のレビューをしていきます。
見た目はこんな感じですね。
ナニワ研磨工業の営業マンから聞いた話だと、剛研【新】は同メーカーの【超セラミック砥石】のサイズ違いバージョンらしいです。
なので、性能は同じで【新】の方が小さくなる分、お値打ちらしいです。
#10000は【刀剣用】と、重々しく書かれていますが、別に日本刀専用という訳ではありません。普通の家庭用包丁にもガンガン使って問題ないですね(*´▽`*)
ちなみに、ライバル砥石の【刃の黒幕】には#10000はありません。あるのは#8000か#12000です。
まぁどうでもいい情報でしたね。
他の番手でも説明してありますが、【新】はボチボチ水を吸います。なので、研ぐ前に少し水に浸けておいてもいいかもしれません。
僕は面倒くさいので、最初に大量の水をぶっ掛けて研いでいきます。そして、その後もこまめに水をかけて研いでいけば浸け込まなくても研いでいけます(”ω”)ノ
では、柳刃包丁から研いでいきましょう。
↑がと#10000で研ぐ前の写真です。(#2000で研いだ跡がついています)
↓が #10000で研いだ後の写真です。
特に何も考えずに研いでも刃金が光ります。
(軟鉄)地金をもう少し綺麗に霞ませることを意識すると↓くらいにはなります。
#10000は霞ませる(曇らせる)のには向いていないので、これくらい↑が限界かと思われますが、地金を霞ませて本気で刃境の模様を出そうとするとこれくらいになります↓
まぁこれは【化粧研ぎ】になるので、ここでは詳しく説明しませんが、これくらい境目が出ると綺麗ですね。刀のようです(*´▽`*)本来の化粧研ぎはここからもう少し手直しします。
話をもとに戻します。研いでいて気付いたことは、中砥石の段階で地金も光らせるように研いでおけば、地金部分は#10000でしっかり光らせることが可能ということです。
それをステンレス包丁で検証してみます。
↑がと#10000で研ぐ前の写真です。(#2000で研いだ跡がついています)
↓が #10000で研いだ後の写真です。
地金部分もしっかり光っているのがわかるかと思います。
別の角度から見てみます↓
#2000と#10000で合計10分くらい研いでこれくらい光るので、もう少し丁寧に研いで傷を消していけばもっと綺麗な鏡面に仕上がるでしょう(”ω”)ノ
研ぎ感は高番手なので滑る感覚はありますが、【石】というより、【樹脂】や【ゴム】っぽい研ぎ感に近いと思います。いや、ゴムと言うと語弊がありますね。決して弾力があるわけではないです。ただ、包丁を押さえて研いでいる時の反発が石っぽくはないということだけは確かです。
これは、高番手砥石の宿命かもしれませんね。大体の仕上げ砥石は研ぎ感が石っぽくなく樹脂っぽいです。(全部じゃないです)
続いて鋼の三徳包丁にいきましょう。
↑がと#10000で研ぐ前の写真です。(#2000で研いだ跡がついています)
↓が #10000で研いだ後の写真です。
この三徳包丁は全部が鋼なので、綺麗に鏡面になりますね。
ちなみに砥グソは出ますが、少な目だと感じました。だからこそ光りやすいのかもしれませんね。
剛研【新】#10000のまとめ
- 研ぎ感は、石というより、樹脂っぽい感じだよ。
- 研ぐと滑るように砥げるけど、決して不快な滑り具合ではないよ。どちらかというと【鉄を削る】のではなく【鉄を磨く】に近い感覚だよ。
- 切れ味は、もちろん素晴らしい滑らかな切れ味が出るが、#5000の切れ味と大差ないよ。(差が分かる人は1%もいないんじゃないかな?)
- 砥グソの出る量は少な目だから、減りにくい砥石だと思うよ。(つまり長持ちするよ)
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