研ぎ屋の研ぎ料金
今回は、「包丁を研ぎに出したいけど、研ぎ屋(研ぎ師)の料金の相場っていくら?」という方に向けて、記事を書きたいと思います。
結論から申し上げますと、
それは、お客様が求める仕上がり具合によって変わります。
図で表すとこんな感じ↓
当然と言えば当然の図なのですが、
手間がかかれば料金も高くなるよ
ということに尽きますね(*´▽`*)
包丁の種類、状態によって値段が変わるのはご理解してもらえると思うのですが、
なら、「元々料金が安い研ぎ屋、元々料金が高い研ぎ屋は何が違うの?」
と疑問が出てきますよね。
安い研ぎ屋は、機械で最低限の研ぎしか行わない場合がほとんどです。例えば、分厚い包丁でも刃先だけしか研がないとか、手研ぎではなく機械ですべて終わらせるとか、仕上げ砥石を使わないとか、あらゆる手間を省きます。【欠け】があっても【刃線が少し歪んでいて】も機械で簡単に取れるので、あまり時間もかかりません。
なので、基本的に研ぎ時間が早く、主にスーパーなどに出張で来ている研ぎ屋はこの手のタイプが多いです。もちろん絶対ではありませんが、大抵はこのパターンです。なので研ぎ料金も500円とか700円とかかなり安く、仕上がりも早いです。 1本5分~10分で終わらせるのが多いと思います。ただ、機械で研ぎ終わる場合、機械の研ぎ跡が付きまくって見た目が汚い包丁になってしまうことがあります。これは覚悟した方がいいですね。
主婦の方達は、この手の研ぎ屋が一般的なのではないでしょうか?研ぎ料金は安いというイメージを持っている方も料理人より主婦の方の方が多い印象があります。
一方、研ぎ料金が高い研ぎ屋は、基本的に手研ぎで、機械はあまり使わず、仕上がり(切れ味、見た目)も出来る限り完璧に近づけます。分厚い包丁ならば、切れ込みやすくするために薄く研ぎ抜いたりもします。時間もかかるので、有名な研ぎ師になると、1週間~1か月待ちなんてことはざらにありますね。研ぎ時間も1本に1時間以上はかけることもあります。
相場は普通の家庭用包丁で安くても1500円以上はすると思います。そこに欠けがあったり、錆があったり、歪んでいたりするとさらに値段が上がっていくというシステムですね。
結局どっちがいいの?
これは完全にお客様が決めればいいことです。
例えるなら、安いファストフード店が良いか、高級レストランが良いかの違いです。
早く、安く、ボチボチの味で良いのであればファストフードでいいですし、
時間はゆっくり、値段も高め、味は極上の物がいいのであれば高級レストランです。
安い店なら、【その程度】の仕上がりに覚悟して、
高い店なら、仕上がりはいいが【値段】に覚悟する
ということですね。
とにかく安く仕上げて欲しい人に高級な研ぎ屋はオススメしません。
とにかくしっかり仕上げて欲しい人に安い研ぎ屋はオススメしません。
極稀に値段が高いくせにイマイチな研ぎを行う研ぎ屋もありまあす。そのような研ぎ屋に当たらないよう見分ける方法は、、、しっかりお客様と対話する店はいい研ぎ屋(研ぎ師)だと思います。
「これは何を切りますか?」
「どれくらいの頻度で使いますか?」
「切り方は?」
「切る量は?」
「ここがこうなっているので、こう研ぎますがよろしいですか?」
「どうしたいですか?」
などなど。
研ぎ師としては、↑これくらいは、当然気になることなので、当たり前のように聞くはずなのですが、これらの質問をせずに家庭用包丁で1本2000円以上取る研ぎ師は、僕は「うさんくせ~」と思います。
まとめ
【家庭用包丁】が500円~700円あたり・・・かなり安めの研ぎ屋。仕上がりはあまり期待しない方がいい。極稀に研ぐどころか破壊されることもある(機械によって)。仕上がり時間は早い。その日のうちに受け取れる場合がほとんど。
【家庭用包丁】が1000円~1500円あたり・・・一般的な研ぎ料金。良い店もあれば微妙な店もある。仕上がり時間は店によってまちまちだが、1日で終わる場合が多い。
【家庭用包丁】が 1500円~3000円あたり・・・高めの研ぎ屋。仕上がりは丁寧なものがほとんどだが、極稀に「値段の割にそれほどじゃね?」という研ぎ屋もあり。時間は、その日のうちに終わらない場合が多く、何日か待つ必要がある場合が多い。
ちなみに、、、
和包丁(刺身包丁とか出刃包丁)は、上記の家庭用包丁の1.3~1.5倍するのも相場です。
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