新品の包丁がいまいち切れない? 本刃付けとは?
今回は、たまにある【新品の包丁がいまいち切れない】その理由と【本刃付け】についてお話ししたいと思います。
なぜ新品の包丁なのに切れ味がいまいちなのか?そして、本刃付けとは?
一般の方で聞いたことある方は少ないと思います。料理人の方なら聞いたことがあるかもしれませんね(”ω”)ノ
結論から言うと、新品の包丁は
1.出荷時や運搬時に刃欠けを防ぐ為
2.ボチボチの切れ味を長持ちさせる為
3.鋭すぎて一般の方がすぐに欠けさせないようにする為
4.自分で好みの刃をつけてもらう為
という、いろんな理由から鈍角な刃や、あまり切れない刃がつけてあることがあります。(全ての包丁という訳ではありません)
ちなみに新品は刃は↓のように刃先だけ機械で研がれている場合がほとんどです。売られている包丁の全体の9割以上は機械研ぎで仕上げられていると思います。

刃先がチカチカ光っているのが分かりますか?
ズームアップすると↓な感じです。

刃先だけ、縦ラインに研ぎ跡が付いているのが分かると思います。
これは機械の砥石(もしくはバフ)が縦回転で回っている為、縦に研ぎ傷が付きます。
もっとズームアップすると↓です。

これは分かりやすいですね。
ちなみにこの包丁の切れ味はボチボチくらいです。全く切れない訳ではないですが、仕上げ砥石まで使われて研がれた包丁に比べたらあまり切れ味が良いとは言えないかもしれません。
なので、これらのような包丁を鋭角で、切れ味が良いものに研ぎ直すことを【本刃付け】といいます。
昔の料理人は(今もかな、、、)自分の包丁を買ったら自分で本刃付けするのが当たり前でした。
僕も料理人時代に上司(師匠)に「包丁買ったらすぐ研ぎ直せよ~」と言われたことを覚えています。
特にプロ用の包丁は、自分で研げるのが前提で作られているので、刃があまり鋭くないものが多かったそうな?
今は、そんなことありませんけどね。最初から切れ味が良いものがほとんどです。
今は自分で研ぎ直すことが出来ない方が、増えた為だと勝手に憶測しております(*´з`)
もしくは、
「この包丁全然切れないんだけど!!???どうなってんの!!!???不良品じゃない!!??」
というクレームが増えたんでしょうね。(これも憶測です笑)
なので有名な包丁で新品なのに切れ味がいまいちというのは、それはそれで正常ということです。不良品ではないので、お気を付けください。
もし切れ味に満足できないのであれば、本刃付けを研ぎ屋かメーカーに依頼してみてください。
プロ用の包丁を扱っている店なら大抵、本刃付けしてくれるはずです。
ただ、本刃付けをすると、多少傷がついてしまう場合もあるので、その辺は研ぎ師の腕と、研ぎ方次第ですね(”ω”)ノ
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