包丁を研ぎに出す(自分で研ぐ)頻度は??
このことは、他のサイトの僕のコラムにも書いたことなのですが、こちらにも載せておきます。
「包丁は、どのくらいの頻度で研ぎに出せばいいですか?」
研ぎ屋を営んでいると、必ず聞かれる質問ですね。
そして、この質問の答えは、研ぎ師によっても違いますし、お客様によっても違います。
なぜなら、
・包丁の種類によって切れ味が長持ちするかしないかが違う。
・研ぎ方(刃の角度)によって切れ味の長持ち具合が変わる。
・切る食材に魚類が多いか、野菜や肉が多いかによって変わる。
・包丁を扱う人によって変わる(切り方によって差が出る)。
という上記の主な4つの要因でがあるからです。
なので、僕は(HATOGI屋では)「〇〇か月に一度は研ぎに出してください」とは言いません。
どういう回答をしているかと言うと、
「ある日、トマトやネギ類、鶏の皮がスーッと切れなくなり『あ~もうストレスだわ!』となったら研ぎに出してください。」
とお答えしています。
そう、自分の感覚で決めてください。
店などで毎日大量の食材をカットする包丁であれば、一か月もすれば切れ味がかなり落ちていると思います。
反対に、一般家庭で夕飯くらいしか包丁を使わないようであれば、三か月以上は長持ちすると思われます。
100均の包丁の切れ味はどれくらい続く?
ちなみに、僕は外食の約束がない限り、ほぼ毎日自炊しています。そして実験として、自分で研いだ100均の包丁を使って調理しています。
使用して半年くらい経ちましたが最初の1週間くらいで、切れ味はかなり落ちましたね。その後も使い続けて、研いだ当初の抜群の切れ味は1か月持たなかったです。
「じゃあ半年経った今は全く切れなくなっているのではないか?」
っと思う方がほとんどでしょうが、実は中途半端な切れ味がずーっと続いています。これにはおそらく以下の理由があると思われます。
1.100均包丁自体が薄く、刃先が入ればなんとか包丁全体が食材に入り込んでいける。
2.なるべく、野菜だけを切るようにしており、硬い骨が当たったりする魚をさばいたりしない。
3.一応、元料理人なので、包丁をむやみやたらに傷ませない切り方、食材の切り方を心得ている。(自分で言うのはとても恥ずかしいですね 笑)
以上のことが主な要因かな~と考えられます。
それと、半年使って、欠けは1個も無いですね。
安物包丁でも食材の種類や切り方で、切れ味の持続期間は変えられると思います。
包丁の切れ味を長持ちさせる簡単な方法
切り方が上手ければ多少は切れ味を長持ちさせることは可能ですが、その技術取得には時間がかかります。もっと簡単に、誰でも、すぐにできる、包丁を長持ちさせる方法は、包丁を何種類か持つことです。つまり、
食材によって、包丁を変えれば長持ちしやすいということです。
●硬い食材用(分厚めの牛刀など)
●軟らかい食材用(三徳包丁など)
●小さい食材用(ペティナイフなど)
以上のように、3本くらい持っておけば一般家庭であれば、ほとんどの食材に対応可能です。魚をさばくにも出刃包丁なんてわざわざ買う必要ありません。少し太い牛刀か三徳包丁があればさばけます。むしろ出刃包丁より、牛刀や三徳包丁の方が他の食材にも対応できるので、使い勝手が良いです。頻繁に魚をさばく習慣がなければ出刃包丁を買う必要はありません。
話が大きく脱線してしまいましたが、、、
このように様々な要因、状況によって切れ味の持続はかなり差が出るので、ご自身の好きなタイミングで研ぎに出しましょう!!
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