パン切包丁の研ぎ方
今回はパン切り包丁の研ぎ方をみなさんにお伝えしようと思います。
これは僕が実際に行っている研ぎ方で、誰かに教わったやり方ではありません。
完全にオリジナルです。と言ってもそこまで奇をてらったやり方でもないですけどね(*´▽`*)
誰でも出来るやり方です。ただ普通の研ぎと同じで少しコツが必要になります。
では、いつも定期的に研ぎに出して頂いているお肉屋さんの包丁で説明しましょう!!
写真がこちら
ズームすると欠けが点在しているのがわかりますね。
ちなみに、パン切包丁なのになんでこんなに欠けているのか?と言いますと、お肉屋さんはパンを切らずに冷凍のお肉を切っているからだそうです。
この刃の形状の方が冷凍ものは切りやすいそうで。
そして、これは左利き用の包丁なので、左側が凹凸しています。
反対側はこうなっています↓
一般的に売られているパン切包丁も片側がギザギザしているものがほとんどです。
なので、刃の傾き方は片刃(出刃包丁とか刺身包丁みたいに刃が片方に傾いている)の部類に入ります。
この包丁はちょっと刃の形状が普通のパン切包丁に比べて特殊ですが、よくあるパン切包丁でも同じ研ぎ方をするので、問題ないかと。
では、このパン切包丁をどうやって研ぐのかと言いますと、
耐水ペーパー(サンドペーパ)を使います(”ω”)ノ
みなさのご想像の通り、通常の砥石ではパン切包丁は凹んでいる刃の部分が当たりません。なので、柔らかくどんな形にも適応できる耐水ペーパーで凹んだ部分もしっかり研ぎます。
これが耐水ペーパーです。
ホームセンターで1枚70円くらいで売っています。
この耐水ペーパーをカットしてこれくらい小さくします。
ズームアウトするとこれくらい小さいのがわかります。幅は指2本分くらいです。
ちなみに、使用する耐水ペーパーの番手は、
・欠けがあるなら240番から
・欠けが無いなら800~1000番から初めて仕上げは2000番手
でいいと思います。
どうやって研ぐのかというと、こんな感じ↓(写真を撮り忘れたので、代替の包丁で撮影しました)
刃先を、耐水ペーパーで撫でるように研ぎます。(新品の包丁で写真撮っているのでカバーがついていますが、気にしないでください(-_-;))
ただ、みなさんも
「え?これでちゃんと研げるの?」
と思った方も多いと思います。
そうなんですよ。
最初に載せた銀色のパン切り包丁は、この研ぎ方でしっかり研げるのですが、このすぐ上の金色の一般的なパン切包丁だとうまくいきません。
このような通常のパン切り包丁の刃は【波刃】と呼ばれるのですが、【波刃】はこのように研ぎます↓(新品の包丁で撮影しているので、カバーが付いてますが気にしないでください。)
何か薄くて硬い物(今回は定規でやりましたが、ホームセンターに売っているステンレス板とかでもいいです。)に耐水ペーパーを固定させて、先程同様、撫でるように耐水ペーパー側をスライドさせます。
これを【240番手】⇒【800or1000番手】⇒【2000番手】まで繰り返せば研ぎ完了です。
裏側は、カエリを取る程度に耐水ペーパーを当てれば大丈夫です。(パン切包丁が片刃の場合は、裏側は通常の砥石でも当てられる場合が多いので、通常の研ぎ方でも構いません。角度をつけずに包丁を砥石にベタっと付けて研げばカエリが取れると思います。)
そんなこんなで、研ぎ終わりがこちら↓
上の写真と見比べてみると、欠けが完全に無くなっているのがわかります。
まぁ~パン切包丁なんて、切れ味が落ちることなんて滅多にないので、一般の方が研ぐ機会はほとんどないと思いますけどね(*´▽`*)
それでは(^^)/
“パン切包丁の研ぎ方” への4件のフィードバック
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これ、パン切り包丁ですか〜?
グレステンのディンプル付き牛刀のように見えますが・・・。
だとすれば、普通に片刃に砥げば良いだけだだと思いますけど・・・。
それと、このブログ過去ログ全体を見るのが難しいんですけど、記事のリストとか出せるようにはできないのでしょうか〜?
せい様
コメントありがとうございます。
そうですね!
細かく言えば、グレステンの“牛刀”ですね。ご存知かと思いますが写真だとわかりずらいですが、新品になるともっとギザギザしています。
お客様に「パン切包丁を研ぐ時どうやってるの?」という質問を頂いて記事を作成する際に、「凹凸のある刃(波刃みたいなやつ)は、僕はこんな感じで研いでいるよ~」と“初心者の方”に説明するためにこのギザギザの牛刀も一括りにさせていただきました。あくまで【僕の場合は】パン切包丁も、ナイフのセレーションも、ギザギザの牛刀も研ぎ方は記事内に書かれている研ぎ方と同じなので、、、。
それとメーカーさんも片側だけ研げばいいとおっしゃるところもありますが、僕がいろんなパン切包丁や波刃の包丁を研がせていただいてわかったことは、片側だけ研げばいい場合もあるが、両側から研いだ方がいい場合もあるということです。業務に差し支えが出るので詳しく述べることができませんが、研ぎ方は、切る対象物に大きく左右されるので僕は今のところ刃の形やメーカーさんの言ったことに囚われずに柔軟にお客様に最適化されるよういろんな形や方法で研いでいます。
そして、僕の経験と考察から出た数ある答えの中から、初心者の方がやるにはどうやったらいいか?ということを加味して記事にしております。なので、「初心者の方がご家庭でメンテナンスするにはこんな感じで研げばいいよ」という一つの目安として見て頂けると幸いです。もちろん、「もっと別の研ぎ方がある!」というご意見もあるのは承知の上ですので、どんどんご意見ください。その方がみなさん参考になると思います。
最後に、このサイトは実は半分自作みたいなサイトなので、上手く仕上がっていません。まだまだ直したい箇所がたくさんあるのですが、いかんせん本業が忙しいのでサイトを修正する時間が無く、僕も早く直したいと思っております。見やすいサイトを目指して作ったのですが、やはりまだ見にくいですよね、、、。
申し訳ありません。なるべく早めに改善致します。
追伸
ちなみに、この波刃牛刀の持ち主のお客様は、メーカーさんに今まで研ぎに出していたそうですが、僕に出してからは仕上がりに満足いただいているようでリピートしてくださっているので、この研ぎ方なら他の方にお伝えしても問題無いと思い、載せさせていただきました。
すみません。
よく刃先の形状を見ると、確かに普通のグレステンのディンプル付き牛刀とは、ディンプルの形状が違いますね!
今、売っているグレステンの包丁にこんな形状のパン切り包丁はないと思いますが、以前はこんな牛刀と同じような形でパン切り包丁を作ってたんですね〜。
基本、パン切りもステーキナイフも砥いで波刃をなくしてしまっていましたが、今度、このやり方を参考に砥いでみたいと思います!
どうもすみませんでした〜!
せい様
いえ、とんでもございません!
むしろ、せい様には感謝しなくてはなりません。
ご指摘の通り、パッと見パン切包丁に見えないものを題材にして研ぎ方の方法を記事にしてしまいしたので、他の方も勘違いしてしまっている可能性が高いです。
普通のパン切包丁を題材にして研ぎ方を指南すればいいものを、なぜあんな特殊な包丁で記事にしてしまったのか、、、。
反省しかありません、、、。
今後、どなたでもわかりやすいように題材と、タイトルの付け方には気をつけるように致します!
本当にありがとうございました!
今後も何かあればコメントください!