HATOGI屋(ハトギヤ)

キング砥石【仕上げ砥石 F-3 #4000】のレビュー

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今回は、キング砥石の仕上げ砥石の【F-3】のレビューをしていこうと思います。

 

こちらですね。

 

仕上げ砥石の【F-3】のスペック

  • サイズ・・・縦185mm×横62×高さ15mm
  • 製造方法・・・たぶんレジノイド系?
  • 使用前の水の給水・・・必要無し
  • 粒度・・・#4000

 

この砥石は研ぎ台がくっついているタイプですね。↓

思っていたよりサイズは小さいですが、おそらく家庭用サイズでしょう。

 

上記にも書きましたが、水は吸わせる必要はないのですぐ使えます。水を垂らしても↓のように弾きます。おそらくレジノイド系かな~っと。

こんな感じで水を弾くのはレジノイド系かマグネシア系のどちらかなのですが、なぜレジノイド系だと感じたのか?その理由は後ほど説明します。(メーカーに聞けば一発でわかるんですけどね 笑)

 

それでは、いつものように柳刃包丁から研いでいきましょう。

↑が【F-3 #4000】で研ぐ前の写真です。(キングハイパー#2000の研ぎ跡)

↓が 【F-3 #4000】で研いだ後の写真です。

刃金部分は多少鏡面になりました。傷も少し残っており、これは#1000~#2000の傷だとみて間違いないでしょう。

 

地金部分は、霞んだままです。しかしこれは、#4000が霞ませることが出来るというよりは、前に研いだキングハイパー#2000で霞ませた跡が残っている(つまり傷を取り切れていない)ということだと思います。

 

なせそのような感想を持ったかと言うと、砥グソがある程度出ましたがその砥グソが霞ませるような砥グソではなかったからです。↓

この黒い砥グソを触ってみると、砥石自体の粒子はあまり削れ落ちて出てきていません。つまり包丁の鉄の部分の方が削れ落ちているということになります。

 

砥グソは、砥石自体の粒子が出てきた方が包丁は霞ませやすいので、「あっ、この砥石は光らせるタイプの砥石だな」と感じました。

 

さらに粒度は、【#4000】と研磨力は弱いので、前で使用したキングハイパー#2000の霞み跡を消しきれず、霞みがそのまま残ったのだろうと考えました。

 

続いてステンレスの三徳包丁にいきましょう。

↑が【F-3 #4000】で研ぐ前の写真です。(キングハイパー#2000の研ぎ跡)

↓が 【F-3 #4000】で研いだ後の写真です。

こちらもやはり、軟鉄部分(地金部分)の霞みは消しきれておらず霞みが残っています。

刃金(先端の硬いステンレス)はそれなりに鏡面になり光っています。

 

まぁ無理に全部光らせ(鏡面にし)ようとすると大変な作業になりますし、↑のように地金と刃金がグラデーションになっていた方が趣があるという方もいらっしゃるので、悪いことではないと思います。 

 

僕自身も、【割込み包丁】や【三枚合わせ】、【和包丁】は研いだ面を全部鏡面にするより、刃境(地金と刃金の境目)を綺麗に出して日本刀のように模様を出してあげます。

 

そっちの方が映えるんですよね~、まぁたまに全部鏡面にしますけど(*´▽`*)

 

では話を戻して鋼の三徳包丁にいきましょう。

↑が【F-3 #4000】で研ぐ前の写真です。(キングハイパー#2000の研ぎ跡)

↓が 【F-3 #4000】で研いだ後の写真です。

【キングハイパー#2000】では全体的にムラになっていましたが、その後に【F-3 #4000】で研ぐことによって、ここまで鏡面になりました。

 

もちろん、結構研ぎ傷が残っているので、完璧な鏡面には程遠いですが(-_-;)

 

家庭用で#4000を使用して、これくらいの鏡面になれば十分な性能ではないでしょうか?

 

話は変わりますが、研ぎ感は、かなり樹脂やゴムのような研ぎ感です。

弾力があると言うと大げさですが、石っぽい感じは無いですね。

 

僕が「レジノイド系かな」っと思ったのはこれが理由です。レジノイド系ってなんかゴムのような研ぎ感が少しあるんですよ。あと、研いでいると粘土のような匂いもしてきます。独特の匂いなんですよね~(*´з`)

 

それと、砥石自体の砥グソが出にくい影響で目詰まりはしやすいと思います↓

黒くなっているのは、削れた鉄の粒子やゴミなどが砥石に入り込んでしまい詰まっている状態です。これを目詰まりと言います。

 

減りやすい砥石は、目詰まりを起こすことは稀です。砥石が簡単に削れて行くので、ゴミが詰まることがないからです。

 

逆に減りにくい砥石は、砥石が減らない分、ゴミも溜まりやすいです。 

 

こまめに砥石の表面を削って掃除しましょう。 詰まったままだと滑りやすくなってしまいます。 

 

キング砥石【F-3 #4000】のまとめ

  • #4000なので多少鏡面にできる性能は持っているよ。
  • 切れ味も申し分ないよ。
  • 硬さ(減りやすさ)は、【普通~硬い】の中間くらいかな。
  • 研ぎ感は、樹脂というかゴムっぽいよ。(これで軟らかいと勘違いしてしまう人もいるかもね)
  • 仕上げ砥石だから、砥石は減りにくいけど、それでも3本くらい研いだ後に面直ししたらボチボチ凹んでいたよ。
  • サイズは研ぎ師からしたら、小さ目だけど、一般家庭で使うなら申し分ないサイズだよ。
  • 値段も手ごろだから、家庭用ならおススメかもよ。

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