シャプトン 刃の黒幕 #5000のレビュー
今回は#5000のレビューです
ケースから出すとこんな感じです。
製法はメーカー曰く、【マグネシア】だそうです。
裏はこんな感じで、メーカー名とか色々記載されています。なので、裏側ではなく表から使う方がいいかもしれません。
サイズは縦210mm、横70mm、高さ15mmと記載されています 。
刃の黒幕#5000は、どんな時に使う?
このクラスになると仕上げ砥石の部類になるので、中砥石で研ぎ終わった後に使う砥石です。中砥石よりも滑らかな切れ味を求めたい場合に使います。
中砥石#2000と、仕上げ砥石#5000の切れ味の違いはあるのか?
僕は研ぎ教室もやっているので、生徒さんに中砥石で研いだ包丁と、仕上げ砥石で研いだ包丁の切れ味の違いを試し切りで体感してもらうのですが、【はっきり違いが分かる方】もいれば、【全く分からない方】もいらっしゃいます。
なので、人によって気付くかまちまちですね。もちろん、包丁や、研ぐ人によっても差が出ます。
ということで、“切れ味の違いは出るが、その違いに気付く人と気付かない人がいる”とお伝えしておきます。つまり、それくらい注意深く切れ味を意識しないと気づかない差です。#2000と#10000なら明らかに差が出ますけどね。
ちなみに、僕は#5000はあまり使いません。使うとしても、鏡面磨きをする工程の途中で使うくらいですかね。
話を戻します。
ケースも実は、使い道があります。
上に砥石を乗せて研ぎ台にすることができます。
ですが、あの下側に付いていたゴム、、、あまり意味が無く、結局ケースが滑るので、下に濡れ雑巾を敷いた方がいいです(-_-;)
刃の黒幕シリーズは水をほとんど吸い込みません。なので、水を垂らしてもこんな感じで、表面に素敵が付きます。 このまましばらく放置しても一向に水を吸いません。
刃の黒幕#5000で柳刃包丁を研ぐ!!
#5000で研ぐ前の写真です。前回の#1500で研いだ後が付いています。
↑前回の#1500で研いだ後が付いています。
↓#5000で研いだ写真です。
刃元が多少光っているのがわかりますか?ちょっとわかりにくいかもしれませんので、別の角度からもう一枚。
包丁の鋼部分に僕の手が、写り込んでいるのがわかると思います。
#5000以上になるとこのように鏡面に近づいていきます。もちろん完璧な鏡面ではなく、多少研ぎ傷が入った鏡面です。
ですが、初心者の方はこのレベルまで研げるようになれば上出来だと思います。
砥グソ(泥)は、意外と出ますね。仕上げ砥石の砥グソは、もう少し少ないと思っていたのですが、結構出ました。これなら、好みで砥グソを利用して研いでみてもいいかもしれません。僕は仕上げ砥石は、砥グソは使わないで研ぎます。理由はまた別の機会に。
刃の黒幕#5000で鋼の三徳包丁を研ぐ!!
研ぐ前の写真です。↓#1500の研ぎ跡が付いています。
↓が#5000で研いだ写真です。
刃元が光っているのがわかりますか?
別の角度からもう一枚。↓
対象物がはっきり写っていますね。
鋼だろうと、ステンレスだろうと、しっかり丁寧に研げば仕上げ砥石の段階までいけば光らせることが可能です。仕上げ砥石を使っても光らない方は、研ぎの角度を固定して研いでみてください。角度がブレると光るものも光らなくなります。←この辺は別の機会にもう少し丁寧に解説してみようと思います。
刃の黒幕#5000でステンレス三徳包丁を研ぐ!!
↓が研ぐ前の写真です。他の包丁同様#1500の研ぎ跡が付いています。
↓が#5000で研いだ後です。
これは分かりにくいですね。光の加減で研ぎ傷が乱反射しています。
↓が角度を変えて写真を撮りました。
さっきよりは、光っている感が出ていますね。さらに別の角度で撮ってみましょう。
↑が対象物を写り込ませた写真です。対象物がハッキリ写っており、鏡面になっていることがわかります。
念の為もう一枚↓
この鏡面に顔を近づけるともちろん自分の顔が写ります。
あっ、そうそう、この砥石で研いだ感想を言っていませんでしたが、仕上げ砥石で包丁を研ぐとほとんどツルツル滑るので、研ぎ感はあまりないです。
僕の研ぎ教室でも、
「仕上げ砥石は【研ぐ】というより、【磨く】という感覚で行ってください」
とお伝えしているので、ツルツル滑っても問題ありません。
今まで荒砥石や中砥石で研いできた面を、綺麗な鏡にするように磨く、、、そんな感じで研げばOKです。
結論!!
長所・・・仕上げ砥石の中では、粗い方だけど、ギリギリ鏡面にはできるよ。家庭用包丁だと十分な切れ味を出せるよ。砥石は減りにくいよ。
短所・・・値段が高めだよ。
その他の特徴・・・砥グソが意外と出るので、霞ませることが可能だよ。硬度は硬めかもよ。研ぎ感は、石っぽさと樹脂っぽさの中間のような感じだよ。(これは玄人にしか伝わらないかも、、、)
この砥石にあう包丁・・・基本的に何にでも合うよ。
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