牛刀の大きな欠け 研ぎ修正!!
「包丁にすごく大きな欠けがあっても直せるんですか?」
とのご質問をよくいただくので、それにお答えするのと修正事例を載せたいと思います。
まず、ご回答からさせていただくと、大きな欠けがあっても
大抵の包丁は直ります。
【大抵】ということは、直らない包丁も少なからずあります。直るのは、1枚の鉄板で作られたステンレスや鋼の包丁ですね。どんなに大きな欠けがあっても修正できます。(かなり小さくなってしまいますが、、、)
一方、割込み包丁で芯の鋼材が途中までしか無い場合、欠けの大きさによっては、【刃金】部分が無くなってしまうので、修正しても意味が無くなってしまいます。この文章では分かりにくいと思うので、【割込み包丁 構造】でググって見てください。分かりやすい画像が出てくると思います。
今回の包丁は、刃の部分が1枚の鋼からできている包丁なので、修正可能です。
では、まずはこちらをご覧ください。
刃渡りが30㎝もある大きな牛刀ですが、2㎝くらいある巨大な欠けの方に目が行ってしまいますね。
では直っていく過程をご覧ください。
まずは切っ先の方から削っていきます。もちろん機械(水冷研機)で削っていきます!!(笑)
続いて真ん中の刃を削ります。
刃元の刃を削り、これで一通り欠けの修正が終わりました!!
ですが、このままでは刃先が分厚くなってしまい、食材を切る時に包丁が入り込みにくくなってしまいます。特に繊維が硬い野菜(大根やニンジン、かぼちゃ)などを切る際は、“切る”というより斧で割るような感覚(スーッっと切れるのではなく、ジャコン!って音が鳴って割れるように切れる)に近い切れ味になってしまいます。
なので、”肉抜き”という包丁を少し薄く削る作業も行います。
みなさんも家庭にある包丁で、分厚い包丁があれば、それは切れ味が重い感覚になっていると思います。
少し話がそれますが、そこから分かることは刃が薄い【菜切り包丁】は、やはりその名の通り野菜カットに適した薄さということですね!!
研ぎの仕上がりはこんな感じです。
本当は、もう少し“肉抜き”を行いたかったのですが、料金の関係でここまでです(*´з`)
ですが、お客様にも喜んでいただけたようでよかったです(^^♪
やはり欠けでボロボロの包丁や、サビサビの包丁を綺麗に直すのはとても楽しいです!!
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