HATOGI屋(ハトギヤ)

シャプトン 刃の黒幕 #2000のレビュー

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今回は、シャプトン刃の刃の黒幕#2000のレビューをしたいと思います。

こちらですね。写真だとわかりにくいですが、砥石の色は黄緑色です。ケースは緑色です。

#2000は、僕は愛用しておりますね。メーカーは関係なく、#2000を使う頻度が高いです。というか毎日絶対使います。

ちなみに、#1000~#2000辺りの砥石は、【中砥石】と言われます。

#1000~#2000あたりの砥石は荒砥石から仕上げ砥石に向かうまでの【中継ぎ】として、とても重要な役割があります。

 

中砥石の役割って??

中砥石にどんな役割があるかと言うと

荒砥石の傷をしっかりと消すこと

荒砥石でざっくり整えた面をさらに細かく整えること

という役割があります。

中砥石でしっかりと研いだ面を整えておかないと、仕上げ砥石を使用した時、研いだ面が綺麗に仕上がりませんし、場合によっては、鋭い切れ味もでないことがあります。

「仕上げ砥石まで使用したのに、思ってたより切れ味が出ないな~」っと感じたことがある人は、中砥石の段階で刃を整えることが出来ていない可能性が高いです。

しっかりと荒砥石の傷を消して、中砥石の傷を上書きしましょう!!

中砥石で研いだら、一旦光に当てて見て荒砥の研ぎ傷が残っているか確認します。まだ残っているようであれば、それはまだ研ぎが足りないということです。(研ぎが足りないのではなく、研ぐ角度が安定していないことが原因という可能性もあります)

 

前置きが長くなってしまいましたね、とりあえず、いつもの説明いきます!!

製法はメーカー曰く、【マグネシア】だそうです。

サイズは縦210mm、横70mm、高さ15mmと記載されています。一般の方からすると十分な厚さかもしれませんが、研ぎ師の僕からするともう少し厚みが欲しいところですね、、、。しかも、僕の場合、#2000はたくさん使うので、すぐに減って無くなってしまいます(´;ω;`)

 

ケースも実は、使い道があります。

裏側に滑らないようにゴムが付いており。

 

上に砥石を乗せて研ぎ台にすることができます。

 

ですが、あの下側に付いていたゴム、、、あまり意味が無く、結局ケースが滑るので、下に濡れ雑巾を敷いた方がいいです(-_-;)

水はほとんど吸収しないですね。しばらく使ってみてから水を垂らしてもほとんど吸収しませんでした。なので謳い文句通り、水に浸さずにすぐに使えます。

刃の黒幕#2000で柳刃包丁を研ぐ!!

まずは、いつも通り柳刃包丁から研いでいきます。

こちらは、まだ研ぐ前の写真です。研ぎ傷は同じ刃の黒幕の#220で研いだ研ぎ傷が付いています。

 

これを#2000で研ぐと、、、

こんな感じですね。鋼はあえて光らせました。地金はしっかり霞みます。

別の角度からもう一枚。

上手く砥げば、“鋼は光らせて”、“地金は霞ませる”という研ぎ方もできます。結構テクニックが必要ですけどね!!

 

砥グソ(泥)はこんな感じです。

80往復ほどして、これくらい砥グソ(泥)が出たので、結構出る方だと思います。

だから霞むんですね。

せっかくなので、鋼も全部霞ませてみました。↓

どうでしょう?和包丁を持っている方は「霞ませる方が好き」という人が多いかもしれませんね。

霞ませるには、砥グソをたくさん使わないといけないので、砥グソは水で洗い流さないようにしましょう。

#2000で柳刃包丁を研いだ感想は、しっかりと#220の研ぎ傷を消してくれて、滑ることもなく、サラサラと程よい抵抗で研ぐことができ、いい感じでした。#2000で#220の粗い傷が消せるのはとてもいいですね。#2000の研ぎ傷もそんなに深くないので、これなら仕上げ砥石で鏡面に仕上げられそうです。

  

刃の黒幕#2000で鋼の三徳包丁を研ぐ!!

続いて鋼の三徳包丁を研いでみます。

上の写真の研ぎ傷は、柳刃包丁と同様【刃の黒幕#220の研ぎ傷】が付いています。

 

これを#2000で研ぐと、、、

ぼやけていますが、どちらかというと光っています。軟鉄(地金)が無いタイプなので、霞まずに光りますね。(砥グソをたくさん使う研ぎ方に変えれば霞ませることも可能)

全鋼の包丁でも滑る感覚もなくしっかりと研ぐことができ、研磨力もあるので、本当に良い砥石ですね。

 

刃の黒幕#2000でステンレスの三徳包丁を研ぐ!!

続いてステンレス包丁です。

他の包丁と同様、刃の黒幕#220で研いだ研ぎ傷がついています。↑

これを#2000で研ぐと、、、

ちょっと考え事しながら研いでいたら、軽く失敗しましたが、、、まぁ、ご愛嬌ということで(*´з`)

#220の荒砥石の研ぎ傷はしっかり消えて、#2000の研ぎ傷に上書きされていますね。

もちろん、この砥石はステンレスでも滑る感覚はなく、包丁と砥石にしっかりとした抵抗(摩擦)を感じ、研がせてくれます。

それと、最後に気づいたのですが、3本研いで砥石の減りを確認してみたら、全く減っていなかったですね!!(゚Д゚;)

イイですね~減りにくい砥石、最高です!!

簡単に減ってしまう砥石(簡単に凹む砥石)は、綺麗に包丁が研げません。すぐに減る(凹む)と面直しする頻度も多くなり、とても面倒です。

 

結論!!

長所・・・#2000だけど、#220の荒砥石の研ぎ傷も消せるよ。つまり結構研磨力あるよ。意外と減りにくいよ。

短所・・・一般の人からすると価格が少し高めかも。

その他の特徴・・・砥グソが結構出るよ。包丁を霞ませやすいよ。砥グソを使わなかったら、少しだけ光らせることも可能だよ。でも完全な鏡面にはならないよ。

この砥石に向いている包丁・・・あらゆる包丁に対応可能!!、、、だと思う。僕は、いろんな包丁にこの砥石を使っているが、今のところ万能だと思う。

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